産学官連携の取組事例 ④
共同研究
民間企業との共同研究と研究成果の実用化
(平成21年度)
統計数理研究所
〒190-8562 東京都立川市緑町10-3 https://www.ism.ac.jp/
■リーグスポーツをより面白くする勝敗数計算のアルゴリズムを確立
統計数理研究所は一般社団法人共同通信社との間でプロ野球のマジックナンバーの計算に関する共同研究を行いました。数理最適化と呼ばれる分野の研究であり、その成果として、CSクリンチナンバー(CSクリンチ)と名づけられた新しい指標が平成22年のシーズンから配信されています。公式戦がある日は、全試合終了後、各チームに対してそれぞれ2つ合計24個の最適化問題が解かれています。
この共同研究は、統計数理研究所の共同研究スタートアップを基にして始まった取り組みです。
地銀コンソーシアム設立によるデータ蓄積と
世界初のリスクモデル構築
(平成29年度)
統計数理研究所
〒190-8562 東京都立川市緑町10-3 https://www.ism.ac.jp/
■「いつ起こるかもしれない金融危機」に備えるDBと損失率モデル
複数の地方銀行の高度信用リスク統合データベースコンソーシアムを設立し、それによって10年以上かけて蓄積したデータを基に世界で初めてのデータ統合LGDモデルを作成しました。リーマンショックのような金融危機が発生した場合に備えて金融システムの安定化や競争の公平性の維持にとって信用リスクの適正な評価手法基盤として本プロジェクトの成果は重要です。
民間とのパートナーシップ強化による南極観測の技術革新
(平成31年度〜)
国立極地研究所
〒190-0014 東京都立川市緑町10-3 https://www.nipr.ac.jp/
♦事例の概要
株式会社KDDI総研との間で共同研究契約「観測隊の記録と情報発信のための新しい映像伝送技術の開発研究と画期的な広報映像の社会発信」を締結(令和元年5月)し、映像伝送技術の開発と社会発信手法の開発に着手しました。
また、極限環境下での持続可能な住宅システムの構築を目的として、ミサワホーム株式会社等と共同研究契約「持続可能な新たな住宅システムの構築」を締結(令和元年7月)し、南極の極限環境での実証実験を開始しました。
株式会社竹中工務店とは、「新内璃空基地掘削場屋根架構の検討に関する共同研究」を締結(令和元年9月)して新ドームふじ基地での実証実験を計画しています。
■JAXA、極地研、ミサワホーム株式会社及び株式会社ミサワホーム総合研究所の連携 による「南極移動基地ユニット」の実証実験
JAXA、国立極地研究所、ミサワホーム株式会社、株式会社ミサワホーム総合研究所の4者は、極限環境下での持続可能な住宅システムの構築を目的とした実証実験を、南極・昭和基地で令和2年2月より実施しています。
昭和基地に組み立てられた南極移動基地ユニット