情報・システム研究機構の
産学連携への取り組み

産学官連携の取り組み事例 ④
共同研究

タイヤ振動データを用いた道路状態推定システムの研究
(令和2年度〜)

統計数理研究所

〒190-0014 東京都立川市緑町10-3 https://www.ism.ac.jp/

■株式会社ブリヂストンとの共同研究

統計数理研究所は株式会社ブリヂストンと共同で、タイヤに取り付けられたセンサーから得られたデータを使用して路面状態を推定するシステムについて研究を進めています。このシステムから得られる路面状態の情報をドライバーや車両制御に伝達することで、安全な走行を支援することを目指しています。このシステムは車載搭載の実用上、(1) タイヤデータから頑健、かつ高速・軽量な演算による特徴量抽出、(2) データの取捨選択、(3) タイヤの経時変化に対応するために、路面状態の分類器の継続的な更新が課題となります。この共同研究では、速度や路面凹凸の変化に頑健な特徴量抽出法、kernel herdingによるデータ選択法、半教師あり学習法について検討しました。路面状態としてドライとウェットの2種類のタイヤデータを用いた実験と、実際に実装することを想定した検討を行い、継続的な学習と更新により性能を維持でき、サスティナブルなシステム(図1)を構築できることを確認しました[1]。
[1] 川真田智, 松井知子, 西田三博, 真砂剛, "タイヤ振動データを用いた道路状態推定システムの運用,” 電子情報通信学会技術研究報告, Volume 120, 195, pp. 14 - 19.

タイヤ振動データを用いた道路状態推定システムの運用の図解

図 1:タイヤに取り付けられたセンサーから得られたデータを使用して道路状態を推定するシステムの概要 

品質管理ビッグデータに対するデータ解析手法を開発
(令和2年度)

統計数理研究所

〒190-0014 東京都立川市緑町10-3 https://www.ism.ac.jp/

■株式会社東芝との共同研究

統計数理研究所は株式会社東芝との間で品質管理ビッグデータの解析手法に関して共同研究を行いました。大量の欠損を含むデータからでも不具合の要因を特定するデータ解析手法HMLasso™や、工場の現場技術者の知見を反映・学習して不良原因解析を可能にするデータ解析手法Transfer Lassoを開発しました。これらはスパース・モデリングという統計的機械学習の技法を利用しています。

HMLasso™
https://www.ism.ac.jp/ura/press/ISM2019-08.html
Transfer Lasso
https://www.ism.ac.jp/ura/press/ISM2020-10.html

南極移動基地ユニット

不良原因解析AIの概要。品質監視データに加えて、現場技術者の知見と過去の品質低下原因を用いて原因を解析し、分析作業を大幅に短縮する。

民間とのパートナーシップ強化による南極観測の技術革新
(令和元年度〜)

国立極地研究所

〒190-0014 東京都立川市緑町10-3 https://www.nipr.ac.jp/

♦事例の概要

株式会社KDDI総研との間で共同研究契約「観測隊の記録と情報発信のための新しい映像伝送技術の開発研究と画期的な広報映像の社会発信」を締結(令和元年5月)し、映像伝送技術の開発と社会発信手法の開発に着手しました。
また、極限環境下での持続可能な住宅システムの構築を目的として、ミサワホーム株式会社等と共同研究契約「持続可能な新たな住宅システムの構築」を締結(令和元年7月)し、南極の極限環境での実証実験を開始しました。
株式会社竹中工務店とは、「新内璃空基地掘削場屋根架構の検討に関する共同研究」を締結(令和元年9月)して新ドームふじ基地での実証実験を計画しています。

■JAXA、極地研、ミサワホーム株式会社及び株式会社ミサワホーム総合研究所の連携 による「南極移動基地ユニット」の実証実験

JAXA、国立極地研究所、ミサワホーム株式会社、株式会社ミサワホーム総合研究所の4者は、極限環境下での持続可能な住宅システムの構築を目的とした実証実験を、南極・昭和基地で令和2年2月より実施しています。

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南極移動基地ユニット

昭和基地に組み立てられた南極移動基地ユニット

地銀コンソーシアム設立によるデータ蓄積と
世界初のリスクモデル構築
(平成29年度)

統計数理研究所

〒190-8562 東京都立川市緑町10-3 https://www.ism.ac.jp/

■「いつ起こるかもしれない金融危機」に備えるDBと損失率モデル

複数の地方銀行の高度信用リスク統合データベースコンソーシアムを設立し、それによって10年以上かけて蓄積したデータを基に世界で初めてのデータ統合LGDモデルを作成しました。リーマンショックのような金融危機が発生した場合に備えて金融システムの安定化や競争の公平性の維持にとって信用リスクの適正な評価手法基盤として本プロジェクトの成果は重要です。

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デフォルト後の信用リスク

民間企業との共同研究と研究成果の実用化
(平成21年度)

統計数理研究所

〒190-8562 東京都立川市緑町10-3 https://www.ism.ac.jp/

■リーグスポーツをより面白くする勝敗数計算のアルゴリズムを確立

統計数理研究所は一般社団法人共同通信社との間でプロ野球のマジックナンバーの計算に関する共同研究を行いました。数理最適化と呼ばれる分野の研究であり、その成果として、CSクリンチナンバー(CSクリンチ)と名づけられた新しい指標が平成22年のシーズンから配信されています。公式戦がある日は、全試合終了後、各チームに対してそれぞれ2つ合計24個の最適化問題が解かれています。
この共同研究は、統計数理研究所の共同研究スタートアップを基にして始まった取り組みです。


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