情報・システム研究機構 2024-2025 産学連携への取り組み
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13関連記事はこちらをご覧ください:https://www.ism.ac.jp/ism_info_j/labo/project/163.html 通販サイトからの商品購入イベントは、統計科学的にはランダムな部分集合の生起としてモデリングできる https://www.ism.ac.jp/https://www.ism.ac.jp/https://www.ism.ac.jp/提案した統計モデルによる予測値(赤矢印)と既存の等方性をもつ共分散関数を用いた統計モデルによる予測値(青矢印)の比較結果の一例分野への応用可能性が評価され、2024年11月に開催された「第27回情報論的学習理論ワークショップ(IBIS2024)」で優秀プレゼンテーション賞を受賞しました。■株式会社ZOZO NEXTとの共同研究統計数理研究所は、株式会社ZOZO NEXTとの共同研究にて、ランダム部分集合のための新しい確率モデル「離散カーネル点過程(DKPP)」を共同開発しました。DKPPの特徴はランダム部分集合における同質性(引力)と多様性(斥力)を柔軟に制御することができることで、たとえば推薦システムにおいてユーザーの購買履歴に基づいて同質性と多様性を調整しながら商品集合を生成できます。これによりファッションEC「ZOZOTOWN」においてユーザーの興味のみならずコーディネートの調和を考慮した商品推薦が可能となり、ユーザー体験の向上が期待されます。この共同研究は提案した確率モデルの新規性や推薦・機械学習■高分子材料系の計算機実験の全自動化に成功、スーパーコンピュータで機械学習のためのデータ基盤を構築データ駆動型研究における最も重要な学術資源は言うまでもなくデータです。しかしながら、高分子材料研究のデータ資源は極めて乏しいという現状です。その背景には、合成、試料作製、成形加工、分析、特性評価に要するコストが高いことに加えて、材料空間があまりにも広大であるため、共通基盤データの共創が難しいということもあります。また、研究者は情報秘匿の意識が高いため、他者にデータを共有するというインセンティブが働かないという文化的な障壁もあります。データ駆動型材料研究では、実験データの不足を補うために計算機実験の大量データを統合的に活用することが有効です。統計数理研究所は、分子動力学や第一原理計算に基づく高分子物性の評価実験を全自動化するソフトウェアRadonPyを開発しています。現在、統数研が中心となり2国研・8大学・37企業に属する約250名の参画者からなる産学連携コンソーシアムを形成し、RadonPyとスーパーコンピュータを用いて世界最大の高分子物性計算データベースを共同開発しています。■三井住友海上火災保険株式会社との共同研究統計数理研究所と損害保険会社である三井住友海上火災保険株式会社は、方向の情報を活用したリスク評価の高度化を目指す研究の一環として、方向の空間データのための統計モデルを共同開発しました。空間データは位置情報をもつデータを指し、特に風向のような「方向」の空間データの統計解析は難しい問題とされています。本研究では、空間データの統計モデルであるガウス過程を変換し、幾何学的異方性をもつ共分散関数を用いることにより、方向の空間データのための柔軟な統計モデルを新たに開発しました。この幾何学的異方性をもつ共分散関数を用いた2次元方向の統計モデルが、既存のモデルよりも優れた予測性能を持つことを、数値実験および風向データへの応用を通じて検証しました。この研究成果は、方向の空間データを活用する多様な分野での新たな可能性を拓く統計モデルとして期待されます。統計数理研究所統計数理研究所統計数理研究所詳細はこちらをご覧ください詳細はこちらをご覧ください令和6年度令和6年度令和6年度ランダム部分集合のための確率モデルの研究が学会賞を受賞 方向の空間データのための統計モデルの開発産学連携コンソーシアムによるデータ駆動型材料研究のためのデータ基盤創出

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