情報・システム研究機構 2023-2024産学連携への取り組み
12/24

8K試験画像(上)と昭和基地看板の拡大映像のHDTV画像と8K画像の比較映像(下)■株式会社ミサワホーム総合研究所との共同研究ミサワホームグループのシンクタンクである株式会社ミサワホーム総合研究所と極地研は、令和3年1月に配信を開始したiPad専用学習アプリ「南極eスクール」のWeb版を開発し、公開しました。 両者は、より多くの子どもたちに極域科学をはじめとした自然科学に関する興味を持っていただくため、産学共同プロジェクトとして、子どもたちが南極の大自然を楽しく学べるiPad専用アプリ「南極eスクール」を開発し、配信してきたところです。この度、汎用性を高めるために、アプリの機能はそのままにWeb化して公開しました。これにより、iPadだけでなく、iPhoneやAndroidなどのスマートフォン、PCなどでも「南極eスクール」をお楽しみいただけます。「南極eスクール」URL:https://nankyoku-e-school.com/ミサワホーム総合研究所と極地研は、「南極eスクール」を通して子どもたちに遥か遠くの南極の世界を身近に感じてもらうことにより、地球環境への興味喚起や意識向上に貢献していきます。12昭和基地の上空に広がるオーロラ(「南極eスクール」の360度パノラマ画像を平面に展開)■株式会社KDDI総合研究所との共同研究株式会社KDDI総合研究所と極地研は、令和元年度に開始した「南極地域観測隊の記録と情報発信のための新しい映像伝送技術の開発研究と画期的な広報映像の社会発信のための実証実験」の一環として、南極から日本への8K映像のリアルタイム伝送に成功しました。平成16年から行われていたインテルサット衛星通信での映像伝送はHDTVの品質にとどまり、南極の昭和基地と日本の病院を繋ぐ遠隔医療支援や教育目的等の映像配信の効果を高めるため、高精細な映像が望まれていました。今回の実証実験において、スマートフォンで撮影・圧縮した映像を、日本に設置した受信システムで受信・伸長することで、南極域からの8K映像のリアルタイム伝送が世界で初めて成功したことは、医療や教育等に用いるリアルタイム映像の品質向上に貢献します。また、昭和基地と日本を結ぶ比較的低速な通信回線(最大7Mbps)で8K映像のリアルタイム伝送を達成した知見に基づき、KDDI総合研究所は、今後、世界中での高品質映像のリアルタイム利用を可能とすることで、現場作業のDX化の加速や高度化など、社会インフラの保全や強靭性確保に貢献していきます。https://www.nipr.ac.jp/https://www.nipr.ac.jp/令和4年度令和4年度詳細はこちらをご覧ください詳細はこちらをご覧ください国立極地研究所国立極地研究所南極の大自然を学べる学習ツール「南極eスクール」をWeb公開 世界初の南極からの8K映像のリアルタイム伝送

元のページ  ../index.html#12

このブックを見る